飛騨の自然誌
ニリンソウ群落

Vol.2 〜5月の自然誌〜「ニリンソウ(二輪草)」


 早春に花を咲かせて夏まで葉をつけると、そのあとは地下で過ごす一連の草花たちをスプリング・エフェメラルという。ニリンソウはこの仲間。地下茎で増えるため、群生しやすい花だ。
 上高地では一面に絨毯(じゅうたん)のように咲き、それを目当てに多くの観光客やカメラマンが訪れる。飛騨でもこの花が群生しているところは多くある。上高地と同じくらいの規模で咲く場所さえも。
 ニリンソウは山菜でもあり、さっと湯がいておひたしや味噌汁へ。癖がなくて歯ざわりもよくおいしいが、トリカブトの若葉とよく似ているため要注意!毎年のようにこのニリンソウの若葉とトリカブトの若葉を間違えて食べてしまい、中毒事故が報告される。
 しかし春の短い期間しか地上に現れないこの花を食べるということを聞くと、戸惑いを感じてしまうのは私だけだろうか。
【ニリンソウ】キンポウゲ科イチリンソウ属 Anemone glaccida
森本常夫
筆者:森本 常夫
(もりもと つねお)
高山市久々野町在住。
飛騨インタープリターアカデミー第五期生。
環境省自然公園指導員 久々野町史自然編・編纂委員
飛騨インタープリターアカデミーから
平成20年4月から、飛騨インタープリターアカデミー修了生や受講生が、それぞれに伝えたい飛騨の自然についてご紹介しています。植物に加えて動物や自然散策などテーマはさまざま。一年間ぜひご愛読ください。
◎バックナンバー:4月<桜>6月<サンカヨウ>7月<ライチョウ>8月<コマクサ>9月<キノコ>
飛騨インタープリターアカデミー公式サイト
ホテルスタッフから
スプリング・エフェメラルという草花があると知り、さっそく調べてみました。ニリンソウの仲間であるイチリンソウやサンリンソウ。フクジュソウやカタクリもそうなのですね。ギリシャ語の『エフェメラ』は『はかないもの』を意味するとか。いのち短く咲く瞬間にぜひ出会いたいものです。
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