こねたばる

ちょっとしたスポットや裏情報などのコネタをご紹介♪

コネタ紹介!

  • スポット
  • 歴史・文化

幻想的に揺れるかがり火

清流馬瀬川の伝統漁法「火ぶり漁」

清流馬瀬川の伝統漁法「火ぶり漁」

高山市街から車で1時間ほど、お隣の下呂市の馬瀬川で行われている伝統的な鮎漁法「火ぶり漁」を地元カメラマンさんに教えていただきました。馬瀬川は、岐阜県高山市清見町に源を発し、下呂市馬瀬を流れ、下呂市金山町で飛騨川に合流しており、流域の景観と水質の良さは2008年には「平成の名水百選」に選定されたほど。また、そんな馬瀬川の鮎は味と香りが良いことで知られています。

火ぶり漁は、馬瀬西村の「フィシングセンター水辺の館」前の馬瀬川で、8月下旬から9月上旬にかけて何回か実施されます。川岸に置かれたかがり火と、竹ざおにつるした松明を揺らしながら川の中を移動し、驚いて逃げる鮎がしかけた網にかかるという伝統漁法です。昔はこの土地の風物詩だったこの漁法、幻想的な雰囲気を地域おこしにつなげようと2012年に地元の皆さんの手で復活しました。

夕刻、川の様子を確認するそろいのハッピを着た「清流馬瀬川鮎とり隊」の皆さん

夕刻、川の様子を確認するそろいのハッピを着た「清流馬瀬川鮎とり隊」の皆さん

午後7時30分をすぎ辺りが暗くなると、打ち上げ花火の合図で火ぶり漁が始まり、川岸に置かれた かがり火と竹ざおにつるした松明に火が入ります。

火ぶり漁開始

火ぶり漁では「清流馬瀬川鮎とり隊」の皆さんの鮎を追う「ホーホー」という声が周囲に響きわたります。そして、松明とかがり火に照らされ川面が美しく輝き、松明が揺らめく様子がとても幻想的です。

2007年に開催された「利き鮎会スペシャル in TOKYO」でグランドチャンピオンになっている馬瀬川の鮎

2007年に開催された「利き鮎会スペシャル in TOKYO」でグランドチャンピオンになっている馬瀬川の鮎

火ぶり漁が終了するとアユのかかった網が観覧の皆さんに披露されます。
希望するとアユを網から外す作業が体験できます。清流で育った鮎は臭みがなく網から外す時に手につくぬめりはスイカの様な匂い(香り)がします。この香りこそ鮎が香魚といわれるゆえんです。今年の漁や鮎の塩焼きの提供は終わりましたが来年はぜひ伝統の火ぶり漁をご覧になって、清流馬瀬の初秋の風物詩をお楽しみください。

2015/11/1 UP

馬瀬川

馬瀬川

アクセス 住所:下呂市馬瀬村1508-1
フィッシングセンター水辺の館
高山グリーンホテルから車で約1時間
駐車場 水辺の館は普通車30台。大型バスは道の駅馬瀬美輝の里または、美輝の里駐車場を利用。

今回のたばるネタを提供してくれた地元民

池戸さん

フォトグラファー 池戸比呂志(いけどひろし)さん

高山市にある「比呂池写真事務所」のカメラマン、フォトグラファー。静物から自然、風景など様々な写真を手がけており、市内の撮影ポイントやガイドブックに載らないツウなスポットにも精通。

【写真撮影のポイント】

【写真撮影のポイント】

火が灯されたかがり火や松明はかなり明るく、最近のデジタル一眼レフであればISO感度を上げれば手持ちでも撮影は可能です。
しかし、より幻想的な写真を撮りたいなら、三脚を使用しシャッタースピードを5秒程度にすると揺れる松明が線状に写り、あたかも暗い川面の上を炎の龍が舞っているかのように写すことができます。ぜひお試しください。

その他の初秋のお楽しみ

ページTOPへ